銚子屋


JR小岩駅、徒歩10分程の「銚子屋」さん。住宅街を歩いていると、ポツンとさがる赤提灯と共に忽然と現れる朝酒の出来る酒場、営業時間は朝7時から夜の10時迄と、15時間営業、しかもほとんど無休という、呑ん兵衛にはとても有り難いお店です。そんなに長い時間営業していると言う事は、従業員の方々が何人も居て大箱のお店と想像する方々がいると思いますが、「銚子屋」さんは、おばちゃんとおじちゃんのご夫婦2人だけで営む、カウンター10席程と小あがりに2卓程の、こじんまりとした昭和の匂いがプンプンと漂う呑み屋さんです。女将さんが千葉の銚子のご出身ということで「銚子屋」としたとか。本日はお昼過ぎにお邪魔しました。本当に営業しているのかと不安に駆られながら、小岩駅から地図を頼りに歩いて行くと、完全に住宅街となって来ました。(オイ、オイ、本当に大丈夫か…)すると、まっ赤な提灯がぶら下がっているお店が見えて来ました。おっ〜あれが「銚子屋」さんか!暖簾が下がっており、ホッと胸を撫で下ろし、ガラガラと引き戸を引いて中へお邪魔しました。カウンターに座り、まずは「瓶ビールをお願いします。」一口呑み、落ち着いて店内を見渡してみると、店内の雰囲気は完全に昭和の匂い、アテの種類はこの手のお店にしては豊富に揃っています。小あがりの奥には、ステレオでしょうか、カラオケセットでしょうか、良く分かりませんが、味のある機器がどーんと居座っています。ビールが運ばれてから、女将さんもご主人も奥に引っ込んだまま中々お店に出て来ません。かれこれ15分以上は経ったでしょうか。痺れを切らし「すみませ〜ん。すいませ〜ん。」「………」「ハイハイ。」「ブリ刺しと煮込みをお願いします。」「ハイハイ。」いやぁ〜この、のんびり、マッタリとした雰囲気たまりませんねぇ〜。お店によっては「どうします?○○は如何ですか、○○美味しいわよ」等としつこい事が少なくない中で、全くかまう事無く自分のペースで楽しめます。2人ですから、恐らく営業中に掃除もすれば、洗濯もし、家事全般をしながらお店も営業するという事でしょう。「酎ハイ下さい。」この酎ハイがまたサッパリとして美味しい酎ハイでした。まずはジョッキに炭酸を1本ドボドボと注ぎ、ウイスキーの瓶に入った琥珀色したオリジナルのブレンド焼酎とレモンスライスを入れて完成です。ブリ刺し、煮込みも申し分無い美味しさです。ゆっくりと1時間程楽しませて頂き、お店を後にしました。呑ん兵衛にとても優しい「銚子屋」さん。雰囲気、味、接客の3拍子揃った名店です。ご馳走さまでした。

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