下総屋食堂


両国駅徒歩3分程、東京都指定民生食堂の「下総屋食堂」さん。 民生食堂とは何だろうと少し調べてみました。そのルーツは戦前の「外食券食堂」とのこと。昭和16年、米の配給制開始に伴い、食堂が完全登録制となり、たとえ旅行者であろうが「米穀通帳」を役所に提示し「外食券」を発行して貰わないと、外で食事が出来なくなったそうです。その時代の食堂を「外食券食堂」と呼び、それが戦後の急激な復興の中で米の供給量が増えるのしたがい、闇ゴメが出回ったり、外食券不要で雑炊だけを提供する「雑炊食堂」が増えたとのこと、そんな中、昭和26年外食券制度がついに廃止となると、それまでの「外食券食堂」が、都指定の「民生食堂」へと変わったそうです。この流れからすれば「民生食堂」が現在の「大衆食堂」の源流になっているのでしょう。「大衆食堂」ひとつとっても中々、奥が深いですね。「下総屋食堂」さんの店内には「東京都指定民生食堂」の看板が残っており、昭和の匂いがプンプン薫るなんとも風情のある食堂です。まずは瓶ビールを、サッポロとは嬉しいですね。壁のメニューには " 魚 参百円 、 やさい 弐百円 " と書かれており、しゃけ、さんま、おひたし、カボチャ等々呑ん兵衛にはやさしいメニューが並んでいます。サバ味噌煮とひじきの煮物を頂きました。このまったりとした昭和の匂いの中で、ビールを頂きながらのサバ味噌とひじきはたまりませんねぇ〜。間違い無くこの食堂には様々な歴史が詰まっていることでしょう、そんな場所に自分が居るということを考えると更に気持ちが高揚します。是非末長く続いて欲しいものです。ご馳走さまでした。

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