だるま堂


小倉駅徒歩7〜8分程、昭和28年創業の焼うどんの「だるま堂」さん。旦過市場から酔い覚ましにブラブラ小倉駅方面へと歩いていると昭和の匂いのする魅力的な路地を発見しました。洋食店や酒場等々が所狭しと軒を連ねるその名は " 鳥町食堂街 "。 20軒程ある中で気になるお店が1軒、それが「だるま堂」さんでした。お店の紹介文が貼られています。 「戦後食べ物のない時代に日本で初めて焼うどんを考案した " だるま堂 " 干しうどんからゆでた食感が独特です。歴史ある味を是非一度ご賞味あれ!」読んだと同時に戸を引いていました。店内は6席程のL字型のカウンターのみと、とても小じんまりとしています。かなりのお歳のお母さんが椅子に腰かけており、私が入ると同時に腰を上げ、お水を汲んでくれました。 メニューも何も見当たりません(笑) お水を頂きながら店内を拝見していると、黙ってお母さんが焼うどんを作り始めました。 なるほど「だるま堂」さんは焼うどんしか無いので、黙っていても作るのが当たり前なのですね。目の前の鉄板で丁寧に炒めています。この道60年近い経験の技があるのでしょうね。素朴で何か懐かしい味のする美味しい焼うどんです。量がどうだとか、味がどうだとかを語るレベルでは無くこの雰囲気、歴史を思いながら頂くことが、このお店での一番の楽しみではないでしょうか。偶然でしたが良いお店に出合えました。ご馳走さまでした。