鳥房


京成立石駅徒歩1分、鳥専門店の「鳥房」さん。「鳥房」さんは、『立石の子供は鳥房で育つ』とまで言われ、地元ではもちろん立石好きの呑ん兵衛にも絶大の人気を誇る、鳥料理の専門店です。いつ前を通っても混んでるが故、中々お邪魔する機会に恵まれず、念願叶い本日お邪魔することが出来ました。店頭で鳥を一羽、丸揚げするその様子はいつ見てもとても魅力的です。昨年クリスマス前日に伺うと予約なしでは完全に無理であることで、地元のみならず多方面からの絶大な人気を実感しました。店内への入口の雰囲気がこれまた、たまりません。木の引き戸、障子の上に大きく立派な " 鳥房 "との文字、気分カが盛り上がりますね。店内は右手に7、8人程のカウンター、左手は小あがりで6卓程のテーブル席となっています。お店を切り盛りするのは年季の入ったお姉さまが中心、気持ち良くテキパキと動いてお店を廻しています。「まずは、瓶ビールとぽんずさし、鳥サラダをお願いします。」ビールがキリンラガー、この苦みが唐揚にピッタリです。「唐揚げはどうしましょうか?今は550円と580円の2種類ね。」「550円の方をお願いします。」30円の差をつけるところが何か誠実さを感じます。まずは " ぽんずさし "に " 鳥サラダ " ともにボリューム満点で" ぽんずさし "は鷹の爪がピリッと効いてとても美味しい逸品です。同じ位に美味しかったのが小皿で出された鳥皮や肉の切れ落しを生姜で甘辛く煮込んだビールの付き出しです。これを炊き立ての白いご飯に掛けて食べたらさぞかし美味しいことでしょう。ツマミを堪能しているといよいよメインデイシュの登場です。 真っ白いお皿いっぱいにドーンと鎮座ました綺麗なキツネ色に揚がったお鳥さまの登場です。ちょっとリアルですが如何にも美味しそうです。お姉さんに「バラして頂けますか?」とお願いしました。「ハイハイ、そのお箸を貸して頂戴。」とお箸を渡した途端にパッパッパツと手品でも見ているかのようにものの数秒で見事にばらされました。慣れているとは言え素晴らしいですね。カラッと揚げられた唐揚げは旨み十分、これまたとても美味しい逸品です。ちょっとした骨はパリパリせんべえのように頂けます。これは食べ始めると、まるで蟹を食べている時のように止まりませんね(笑) そろそろ閉店時間故、お客さんもまばら、お姉さん方が一息つき始めました。ワイン片手にカステラを食べています。「カステラにワイン、以外と合うわよねぇ〜 ハッハッハッ…」良い雰囲気、こちらまで笑みがこぼれてしまいます。お腹はパンパン、「鳥房」初体験は大満足です。『立石の子供は鳥房で育つ』と言うのが良く分かりました。少し気が早いですが、今年のクリスマスは「鳥房」の唐揚げを予約することにしましょう。ご馳走さまでした。

東京銘酒肴酒場―古典酒場探訪ガイド (SAN-EI MOOK)

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