自由軒


大阪難波駅徒歩5分程、明治43年創業西洋料理店の「自由軒」さん。初代吉田四一さんが自由民権運動が起きていた明治後半の時代に新しい風を感じられる「自由」という言葉を店名にして大阪では初めての西洋料理店「自由軒 本店」を難波で開業したのがその始まりだそうです。当時人気メニューだったカレーライスを炊飯器の設備がない状況下でも「お客様に熱々のカレーを食べていただきたい」との想いから、ご飯とカレーを混ぜた「名物カレー」を考案、たちまち人気メニューとなって現在まで引き継がれているそうです。「自由軒」は現在、難波本店、天保山店、天神橋店、アリオ鳳店の4店舗のみ、最近ショッピングセンター等で見かけるお店は " せんば自由軒 "という全く別の会社の運営とのこと、私は全く知りませんでした。現在でも " 名物カレー "は難波本店の厨房で、熟練した職人の手で全て作られ、毎日各店舗へ運んでいるなど、初代の味を守る姿勢はかなりのものです。第二次世界大戦で焼失し建替えられたという店舗はそれでも昭和の匂いがプンプン漂って来ます。フロアを仕切るのはその昔はさぞかしモテたであろうお姉さんの達、これがまたベストマッチですね。「名物カレーをお願いします。」具はタマネギと牛肉のみ、それも煮込まれてほとんど原形を留めていません。具の少ないのもカレー本来の旨みをとのこだわり、カレーに生卵の組み合わせも「自由軒」さんが初めて考案したそうです。その味はピリッとしながらも何とも優しく、懐かしさを感じる美味しい逸品です。それがこの本店の雰囲気の中で頂けるとは本当に幸せです。本日は昼食にお邪魔した故、ゆっくり出来ませんでしたが、次回はビールを頂きながらゆっくり食事を楽しみたいですね。ご馳走さまでした。