ねぎどん


浅草駅徒歩17〜18分程、立ち喰いそば屋さんの「ねぎどん」。地下鉄銀座線田原町駅より国際通りを北上、言問通りを渡り路地を入った所にそば屋「ねぎどん」はひっそりと佇んでいます。実はこのお店の存在を知った時から是非お伺いしたいと思っていましたが、お伺いする前に2011年3月末をもって残念ながら閉店との情報、やはり思い立ったが吉日と反省した次第でした。それが最近偶然にも " ご常連さんの熱烈な要望によって「ねぎどん」再開 " との情報を確認、これはすぐにでもお邪魔せねばと勇んで出かけました。 お店は田原町と三ノ輪の中間あたりと言った方が良いかも知れません。角地に構えるその佇まいは完全に立ち喰いそば屋さん、グリーンのハザードにも "立喰そば "と書かれていますが店内は厨房を囲んだL字型のカウンターに10席程の椅子を備えた、カウンターのみですが座って頂けるおそば屋さんでした。厨房の中には女将さんと恐らく息子さんでしょう、お二人連携して注文をこなしています。券売機にて " もりそば、もりうどん、桜エビ天、玉ネギ天 " を購入、椅子に座りました。もりは350円、天ぷらは110円と価格は立喰い系としては平均価格です。驚いたことに注文が入ってから息子さんが揚げ物を作り始めます。揚げ物は一切揚げ置きせず、注文の度に揚げるスタイルのよう、女将さんがそのタイミングを見計らってそば、うどんを茹で始めます。カウンター故、厨房内の一挙手一投足が全てが見え、一つ一つをとても丁寧に作っている姿に驚きと感動です。「お待ちどうさまです!」と目の前に出された細めのうどんはツヤツヤして見るからに美味しそうなうどん、一緒に添えられた桜エビ天は桜エビとネギがギッシリと詰った、私の手を広げた程の大きい天ぷら、しかもカラッと揚がった雰囲気が見て分かる程に良い感じです。続けて来たもりそば、玉ネギ天も負けてはいません。ズルッズルッ〜とたぐればそれは、とても立ち喰いのレベルでは有りません。天ぷらももちろん同様、その辺の街のおそば屋さんを完全に超えていますね。ご常連さん達が復活コールを声高々に挙げた気持ちが良く分かります。この不便な場所で、後から後からお客さんが入って来るというのはこのお店の人気の高さ故のことでしょう。これからも美味しいおそば、うどん、天ぷらを宜しくお願い致します。味、価格、人情の3拍子揃った名店です。 ご馳走さまでした。