徳仙


浅草駅徒歩10分程、お食事処の「徳仙」さん。浅草演芸ホール等で賑わう "六区ブロードウエイ "から伝法院に向かう "六区通り "は小奇麗な天ぷら屋さんからその寂れた(失礼!)雰囲気から観光客はまず入らないであろう飲食店がポツポツと軒を連ねています。また街灯のあるポールには既に天に召された方、今でも現役の方、問わず浅草に深い所縁のある方々の写真が紹介文と共に飾られており浅草散歩には最適の通りでも有ります。その中にひつとだけある 「予約済み」とのスペースはあの " 北野 武 "さんが入る予定で、「俺が死んでからにしてくれ」と言ったので 「予約済み」の文字が書かれているとの話を聞いたことがあります。。そんな "六区通り "の中程あたりに観光客は目もくれないであろう「徳仙」さんは目立たずにひっそりと佇んでいます。 "お食事処 "との暖簾の横には "鮨 "の看板、「徳仙」さんはご兄弟で食事処と鮨店を隣り同士で同名で営まれおり、その向こうは「水口食堂」さんと私にとっては食堂呑みのゴールデントライアングルでもある一角となっています。本日は " お食事処 徳仙 " さんにお邪魔、入口の暖簾の掛けられた、しなった竹とそれを掛けてある木枠が堪らなく良い雰囲気、こんなところをジロジロ見ている私は完全に変人でしょうね(笑)擦りガラスに木枠の引き戸が昭和の匂いプンプン、これまたたまりません。店内の様子は全く伺い知れず、これではますます一見さんは入っては来ませんね。しかしその先はパラダイス、思いきって引き戸を引きました。右手の厨房前に8席程のカウンター、左手にはテーブル2卓程の小じんまりとして良い雰囲気のお店、その奥にご兄弟が営まれる鮨店に行き来出来るように繋がっています。 「カウンター宜しいでか?」「えぇ〜 どうぞ」とご主人が優しく言って下さいました。すでにご常連さんが良い気分で呑まれています。「まずは、瓶ビールをお願いします。」「あっ〜ごめんなさい、大瓶が冷えていなくてね、中瓶か生になっちゃうんだけど…」「中瓶で結構です。」暫くはメニューと睨めっこ、カウンター上のメニューの雰囲気もこれまた良い感じ、刺身、天ぷら、とんかつ、丼物と一通り揃っています。季節がら牡蠣フライにもかなり魅かれ迷った末に、「アジフライ定食をお願いします。」同時にご常連さんのご夫婦が入店「あらっ、あの大きい牡蠣フライ始まったのね。」「あっ〜でもね今年は三陸産がほとんど入らなくてさ、愛知産なのよ、ちょっと小粒なんだよね、でも2個一緒に揚げてさ…広島のは俺、あまり好きじゃなくてね。」等とのご主人の会話もビールのアテには最高です。「ハイ、アジフライお待ちどうさま!」と渡されたそれは先ほど庖丁で千切りしていたタップリのキャベツ、手作りのポテサラ、カラッと揚がったアジフライにスライスレモンが添えられた如何にも美味しそうな逸品、しかもご飯のツヤツヤさ加減も堪りません。まずはアジフライを一口、いやぁ〜これはとっても美味しいですねぇ〜、このような甘みと旨みのあるサクッと揚がったアジフライは久しぶり、そして何よりもビックリしたのはご飯の美味しさです。これで750円とはちょっとビックリですね。これは癖になりそうな美味しさ、他のメニューも是非試したいですね。味、雰囲気、接客の3拍子揃った名店ですね。ご馳走さまでした。

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