好養軒












御徒町駅徒歩5分程、創業大正12年(1923年)の老舗洋食屋さん「好養軒」。会社帰りに上野辺りで軽く食事でもと検索、かなり良い昭和の匂いを感じお邪魔した次第、御徒町から上野に向かう辺りは、呑み食べ、買物、大人の遊びやら、ありとあらゆるジャンルのお店が犇き合ってごちゃごちゃとして楽しい一帯、殆ど歩き尽くしたと思っていましたが、「好養軒」さんの事はすっかり見落としていました。創業90年近くになるとはいえ、建物は真白なビルに建て替えられ、お店の看板も全く目立たず更に周りは緑に囲まれ、そこに洋食屋さんが有ろうとは思えない雰囲気、今まで完全にスルーしていました。目に入るのは手作りの可愛らしい暖簾とマジックで手書きされたメニュー表のみ、「ヒレカツ定食780円、串カツ定食630円」等々はとても有難いお値段、期待に胸膨らませ店内へお邪魔しました。4人掛けのテーブルが6〜7卓程、これと言った装飾も無い殺風景な店内、AMラジオが流れ、入口脇に硬貨専用のピンク電話など昭和風情が私にとってはとても良い感じです。一番奥のテーブルに腰掛けていたお母さんがゆっくりと腰を持ち上げ「いらっしゃいませ。」と迎えてくれました。「とりあえず瓶ビールをお願いします。」と言ってメニューと睨めっこ、メニュー数は決して多くは有りませんがどれもがリーズナブル価格、更に嬉しいのが「あとのせ」とのメニュー「ヒレカツ150円、メンチカツ130円、串カツ130円、魚フライ130円」これではついつい頼んでしまいますね。「カレーライスにメンチカツを付けて下さい。」「メンチは別にしますか、一緒に盛りますか?」との嬉しい心遣い「一緒に盛って下さい。」奥の厨房からはジュワ〜とメンチカツを揚げる音、揚げたてとは嬉しいですね。「はい、お待ちどうさまです。」と運ばれて来たそれは、淡いグリーンのプラスチックのお盆にボリューム満点のカレーライス、充分ビールのアテになる量のマカロニサラダ、具沢山のお味噌汁、〆て670円とは嬉しい限り、しかもカレーのルーはドロドロ系の濃厚な感じが如何にも昭和のカレー然として堪りません。メンチは揚げたて熱々のサックサク、ドロドロなルーが功を奏うしサクサク感が長続き、とても良いバランスです。昭和風情の店内で、マカサラとメンチをアテにビールを愉しみ、〆には美味しい味噌汁とカレーライス、大満足の夕食となりました。ご馳走さまでした。

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