レストラン カタヤマ

















東武スカイツリーライン曳舟駅徒歩10分程、洋食屋さんの「レストランかたやま」。ステーキが美味しいとの話は以前から伺っており、是非一度と思っていた洋食屋さん、念願叶ってのお邪魔となりました。息子と娘の買物に付き合っての昼食タイム、さてさて何処で頂こうかとあれこれ思案、幸いにも車での移動故かなり自由が効く中、現在地は上野近辺。「そうだ!進学祝いに肉でも食べようか!」と白髭橋を目指すこと15分程での到着となりました。時刻は13時近く、6組程の入店待ちです。「かたやま」さんは行列店故、お店の隣に待合室を設けているという素晴らしさ、近隣への迷惑回避とお客様への配慮と素晴らしい姿勢ですね。待合室には自由に使えるデスクトップパソコンが一台に椅子が10脚程、大き目のメニュー表も置いてあります。壁一面にたくさんの色紙が飾られているのはご愛嬌というところですね。こちらのご自慢は何と言ってもステーキ!1998年に特許を取っている「駄敏丁」カットという加工技術が凄いらしいと聞いています。特許を取得した際に産經新聞に掲載された記事をご紹介します。「墨田区東向島洋食店「カタヤマ」のご主人、片山幸弘さん(六二)がこのほど、牛のモモ肉の一部である「らんいち」を使ったビーフステーキの製造方法で特許を取得した。この部分はロースなどに比べて格安だが、筋が多いのが難点だった。特許取得の際の代理人である杉山泰三弁理士は、「肉の加工という面で特許を取るのは大変難しいことだし、肉の利用価値を高めたということで画期的」と話している。片山さんによると、「らんいち」はしっぽ以外は重いものを支えておらず、加えて生物にとって頭の次に大切な生殖器が近くにあることから栄養が行き渡っており、味は良いという。しかし、ロース部分に比べると、複雑な運動をする部分のために筋が入り乱れて硬いという欠点がある。今回の特許は、その問題点を解決する方法に与えられた。具体的には肉の塊から筋を完全に除去してから、さらに筋目にそって棒状に切断。その上でこれをある程度の厚みに輪切りにした後並べて整形し、ステーキ肉にするもの。この筋を取り除く方法の確立が問題だった。「らんいち」は丸い形の塊になっているために、どこに包丁を入れてよいのか分からず、技術の完成のための試行錯誤はおよそ五年に及んだ。特許申請は平成七年。それ以前に技術的問題はクリアしていたが、まねをされると困るので申請に踏み切ったという。今年七月三十一日に取得した。「以前、お客さんに筋を処理しないままで出していたら、『これうまくないから食ってみろ』といわれた。確かにそうだった。それまでのランプステーキは枝豆を皮ごと食べていたようなもの」と笑顔を見せた。片山さんが調理が面倒な「らんいち」に手をだしたのは偶然の積み重ねだった。約二十年前にそれまで経営していた十二軒のラーメン店を閉め、現在の洋食店一軒だけにした。しかし、店の特徴が出せず、暇を持て余すことに。そこでたまたま、港区で安価で肉店向けの卸売りをしていることを知り、中間マージンを省くために早速参加。狙い通り、安い肉は手に入れたが、量も卸売り用だったために“実験用”としても活用することとなった。さらに、その肉が筋目が見やすいオージービーフだったことも、技術開発に貢献したという。特許を取得したビーフステーキは、自らのペンネームでもある「駄敏丁」(だびんちょ)の名をそのまま使い、店のメニューに加えている。片山さんは「当時は本当に暇だったが、今思うとやっぱり、暇とハングリー精神が必要なことだった」と苦労を振り返っている。」ご主人が苦労に苦労を重ね生み出した技術が一番の人気となってさぞかし嬉しいことでしょう。娘はエビグラタン、息子と私は「駄敏丁」ステーキの中でも一番低価格の豪州牛のリーンステーキの300g、2250円(ライス、味噌汁付き) をお願いしました。「お待ちどうさまです!」とジュージューと良い音をたてながらステーキが運ばれて来ました。その厚みは「これがステーキだ!!」と肉が叫んでいるかのような堂々とした風格、筋が全く無く子供でも問題なく頂ける素晴らしさ、さすがに値段が値段なので肉の旨味には欠けるものの、この大きさでこの値段なら十分満足です。娘のグラタンも申し分無い美味しさ、珍しく完食した程です。お腹がパンパン大満足の昼食となりました。いつかはご自慢のテンダーロインかサーロインを頂いてみたいものです。ご馳走さまでした。

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