平岡珈琲店








大阪市営地下鉄御堂筋線 本町駅徒歩3分程、創業1921年 (大正10年) の老舗珈琲店「平岡珈琲店」さん。大阪出張時、宿泊先のホテルでの朝食も悪くはありませんが折角の機会、どこか良いお店はないものかとあれこれ検索、行き当たったのが「平岡珈琲店」さんでした。大正10年創業という老舗中の老舗、醤油醸造家に生まれた創業者の方が当時はとても珍しかったコーヒーに目をつけたのが始まりだそう、他にも食品の輸入や販売を手がけるなどさまざまな事業を行っていましたが、最終的に今の珈琲店だけを残したとのこと。現在のご主人は3代目、こちらの売りは美味しい珈琲と手作りのドーナツ、それにしても手作りのドーナツとは珍しいですね。これも珈琲にとことん拘るが故に生まれた一品とのこと、こんな話を耳にしたら伺わない訳には行きません(笑)お店はオフィス街のど真ん中、立地上、お店がビルに建て替えられているのは仕方ないと思いますが、入口に暖簾が掛けられている事に並々ならない拘りを感じます。「うちは珈琲を飲むだけの喫茶店では無く、珈琲に拘った商店です。」と言った主張をしているかの様ですね。ガラガラとアルミの引戸を引いて入れば店内は昭和風情タップリのとても良い雰囲気、右壁際に厨房を構え、その前に6、7席程のL字型カウンターと左壁際にテーブルが4卓程の小じんまりとした落着く広さ、カウンター内でご主人がお一人で切盛りされていました。先客はテーブルにお一人、折角の機会ですからカウンターに座らせて頂きました。「珈琲とドーナツを二つお願いします。」「ごめんなさい。ドーナツ出来ていないんですよ。」「あっ、そうですか・・(涙) では珈琲を!」「本当にごめんなさいね。」かなり残念ですが、仕方有りません。それにしてもご主人の落ち着いた柔らかい雰囲気、もの言いは関西と言うよりは関東っぽい感じを受けますね。珈琲はブラジルでは定番らしい、鍋で炊き出した後にさらしで漉す、ボイリングという方法で淹れられた一杯、濃くてコクのある味が「THE・珈琲」と言った感じがしてとても美味しい逸品、これが320円とは有難い限りです。のんびりと朝の時間を愉しみながら過ごしていると、ご主人がゆっくりとドーナツの仕込みを開始、生地を捏ねて、手でドーナツの形に整えたと思ったら目の前で揚げ始めました。「あのぉ、ドーナツ頂けるんですか?」「ええ、お時間大丈夫ですか?」「大丈夫です!お願いします。それと珈琲のお替わりも!」出されたドーナツは粉糖も掛けられていない揚げただけのとても素朴なドーナツ、見た目も素朴ですが味もとても素朴な味わい、なる程、これは濃い目の珈琲との相性が抜群ですね。ドーナツ、珈琲共に持帰りOKですが、やはりお店でいれたての珈琲と一緒に味わうのが最高でしょう。「ご馳走さまです。」「お待たせして御免なさい。560円になります。」「えっ?」「お替わりの珈琲はサービスしておきますので」ニコニコしながらご主人が言って下さいました。「とても美味しかったです。またおじゃまします。」ご馳走さまでした。

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