マヅラ










大阪地下鉄梅田駅徒歩7、8分、創業1970年 (昭和45年) の喫茶店「マヅラ」さん。  梅田界隈で昭和の匂いの喫茶店と言えば先ず一番に名前が挙がるのが大阪駅前第一ビル地下1階 の「マヅラ」さん、昭和好きの私にとっては以前から一度伺いたいと思っていたお店の一つ、ようやく念願叶ってのお邪魔となりました。大阪駅前ビルとは大阪市都市開発局による大阪駅前再開発事業により建設され、1970年に竣工された第1ビルから1981年竣工の第4ビルまでの4棟体制、各ビルの地下1・2階は飲食店や金券ショップが軒を連ね、上はオフィス棟となっています。建設当時、等価交換によって入居した地主の方々も多い為、八百屋や中古レコード店、古書店など立ち退き前と同様の業態を続けている商店も多く、駅近ビルの地下のテナントとしては非常に珍しい業種の店が見受けられるのも特徴の一つ、歩いているととても都心の一等地の地下街とは思えない雑多な雰囲気も私にとっては魅力的に映ります。「マヅラ」さんは第一ビル竣工の昭和45年創業と言うことは恐らくビル完成と同時に店を立上げ今年で42年目を迎える老舗喫茶店なのでしょう。お店の雰囲気は独特の一言、色々な方々が、レトロフューチャー、ミッドセンチュリー、モダン純喫茶、モダンレトロ等々の様々な表現をされていますが、私が感じたところは、「マヅラ」さん創業の昭和45年と言えば「日本万国博覧会」通称「大阪万博」の開催された年、「人類の進歩と調和」をテーマに掲げ、戦後の高度経済成長を成し遂げアメリカに継ぐ経済大国となった日本の象徴的な国家的プロジェクト、大阪だけにその万博と被って仕方ありません。看板のマークと言い、当時からすれば近未来的な店内の雰囲気と言い、確実にデザインテーマを掲げてプロデュースされたであろう感じが見てとれます。珈琲250円、クリームソーダ330円とはびっくり、オーナーの心意気を感じます。機会が有れば是非再訪したい喫茶店の一つとなりました。ご馳走さまでした。
マヅラ