仙成食堂




JR南千住駅徒歩2分程、昭和の飯処「仙成食堂」さん。どちらかで真面目な朝飯でも頂こうとあれこれ検索、呑みたいところでは有りますが午後に予定も有ってのビールはご法度 (涙)  マイレビュアーさんの酒類の置いていない昭和食堂との情報で南千住は「仙成食堂」さんにお邪魔した次第です。南千住の駅前は中途半端な再開発で綺麗な感じを受けますが、ほんの少し離れれば昭和風情残る良い雰囲気、「あしたのジョー」の泪橋やドヤ街と言われた山谷など人によっては近づき難い独特の雰囲気が今でも残っています。そんな中で酒類を出さない食事専門の「仙成食堂」さんはとても珍しく貴重な存在、しかも昭和な飯処と聞いたら伺わない訳にはいきません(笑)駅前の横断歩道を渡ったすぐ角の建物、さすがに建替えられてはいますが暖簾も看板も無く、ハザードに「仙成食堂」と書かれているだけの素っ気なさが私には魅力的に映ります。アルミ製の戸をガラガラと引いて中へ入れば突き当たりに厨房を構え、左右の壁に4席ずつのカウンター席とフロア中央に2卓のテーブルのとてもこじんまりとして昭和風情漂う良い雰囲気、もちろん椅子はお約束のパイプ椅子です。壁には定食や単品のメニューの数々、厨房前の棚には調理済みのオカズが魚屋さんの様に品名と値段が書かれた札と一緒に並べられています。お店は中年の男性お二人で切盛りされているよう、お茶とおう水の両方を出してくれる細かい心遣いも堪りません。ここ最近、漬物に味噌汁、佃煮ぐらいで純粋に白飯を食べたい、愉しみたいという気持ちが強くなっている様に感じます。年齢と共に起こる味覚の変化を実感している次第です(笑)「とろろ定食」をお願いしました。とろろに卵、ご飯に味噌汁、高菜が付いて440円は有難いお値段 「はい、お待ちどうさま!」と現金と引換のシステムはドヤ街近くの喰い逃げ防止策としては当然とも思われます。先ずは味噌汁をズズッ〜と、キャベツにじゃがいも、ワカメと具もタップリの美味しい味噌汁、如何にも新鮮な濃い黄味の卵を冷えたとろろと混ぜ合わせ、ご飯に乗せて掻き込めば、顔はニンマリ至福のひと時です。高菜の濃い味がサッパリとしたとろろ飯にとても良いアクセントになりご飯がグングン進みます。普通の定食であれば漬物であるところを「とろろ定食」に限って高菜に変える所に飯処としての拘りを感じます。お陰様で大満足の朝ご飯となりました。ご馳走さまでした。
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