レストラン シミズ




JR田端駅徒歩6,7分、創業100年超の歴史を誇る昭和洋食店「レストラン  シミズ」さん。あるサイトでこのお店の存在を知ってから是非伺いたいと思っていた洋食屋さん、ようやく念願叶ってのお邪魔となりました。炎天下の中、汗だくになりながら歩くこと6,7分、商店が軒を連ねる中に静かに佇むその雰囲気はまさに昭和の洋食店、両側にガラスのショーケース、食品サンプルはかなり良い感じに煤けています(笑)上に付けられた「レストラン  シミズ」のフォントも何とも味のあるTHE・昭和フォント、近付いて良く見れば驚いた事にその文字は何と木で作られたとても珍しいものでした。昔ながらの赤い四角い取手のついた扉を開ければ、店内も昭和の匂いがプンプン薫る堪らなさ、ご主人と奥様が仲良く並んでテレビをご覧になっている最中「あっ〜、いらっしゃい!」と迎えてくれました。「取り敢えず瓶ビール(中瓶 500円) をお願いします。」コップに注いで先ずはプハッ〜と一気に頂けば思わず口から「ふっ〜」と出てしまう程の美味しさ、昼ビールの美味しさたるや本当に堪りません。付け合せのポテトチップスを頂きながらメニューと睨めっこ、洋食屋さんとしては一通りのメニューのラインナップですが、ランチ時とも有ってランチメニューのカツカレーをお願いしました。てっきりご主人が厨房に入ると思いきや、厨房に入って行ったのはお母さんの方、ご主人はフロア担当のようです。「写真を撮らせて頂いて良いですか?」と尋ねれば節電中で消してある電気まで点けてくれる優しさに感謝、感謝です。「今の時代こんな建物は作れないよ。金が掛かって仕方無いよ!」とご自慢げなご主人、他にも色々と話を聞かせてくれました。ご主人はその昔、銀座の資生堂の二階に有った将校クラブで料理人をしており終戦後の昭和22年に今の地で僅か5坪程度のコーヒーショップを再開、当時は食物が規制されていたのでコーヒーショップしか出来なかったそうです。またその当時は田端駅からこのお店まで商店はほんの5,6店舗しかなかったとのこと、「ずっと見渡せたもんだよ。」と懐かしそうに話してくれました。「お待ちどうさま。」と運ばれて来たカツカレーはシルバーのスチールのお皿に昔懐かしい型取られたご飯とザクッとカツにドロッとカレー、小皿に盛られた野菜サラダ、そして浅めのお皿に注がれてレンゲの添えられたスープ・・・では無く味噌汁です。これにはさすがにビックリしました。 見た目も懐かしければ味も素朴で懐かしい感じ、私が頂いている間もお二人は仲良くテレビを見ながらボソボソと会話のやり取りが何とも微笑ましい光景、何十年もこの様に過ごされて来たのでしょう。他にも頂きたいメニューが盛り沢山、また機会を作って伺いたいとおもいます。ご馳走さまでした。