コーヒーショップ マル屋





南海電鉄高野線 西天下茶屋駅徒歩3分程、雰囲気、価格ともに昭和風情たっぷりの創業77年?の喫茶店「コーヒーショップ マル屋」さん。大阪出張時の昼食をどちらで頂こうかとあれこれ思案、東京とは異なり駅で一つ二つ、徒歩で10分、20分も歩けば雰囲気異なる様々な所に足を延ばせるのが大阪の街の良いところ、昭和の雰囲気そのままの西成地区も例外では有りません。前々からどうにも気になっていた天下茶屋の「コーヒーショップ マル屋」さん、雰囲気も昭和なら価格も昭和と言う、私にとっては何とも魅力的な喫茶店、しかもあのジャリん子チエの街、天下茶屋とあっては伺わなければなりません(笑)西成の中心街から歩くこと20分程で天下茶屋の「銀座商店街」に到着、こちらに一番近い駅は南海電鉄西天下茶屋駅、こちらは一日の乗降客が300名程と大阪でもかなりマイナーな駅、この近辺は1996年のNHK朝の連続テレビ小説、昭和41年生まれの双子の成長を描いた「ふたりっ子」の舞台にもなった街、その雰囲気たるや推して知るべしです。「マル屋」さんはその商店街の一画に佇むレンガタイル張りで昭和モダンな建物、「創業77年、いい物を安く!!」との手書きの貼り紙や置き看板にぶら下げられた走り書きのようなメニューの数々、とても不思議なお店です。薄汚れた扉を引いて店内へ、奥にL字型の厨房を構え、中央には今は使われていない珈琲豆を挽く大きな機械、テーブルを仕切る装飾等々、やはり全体的には昭和モダンな雰囲気です。テーブルが10卓程のそこそこの広さの店内には地元の方であろうお2人の先客のみ、お店を仕切るのは高齢なご主人お一人、恐らく先客のオーダーされている物を作られているのでしょう、しばらくは完全に放置プレーです(笑)テーブルに置かれているボロボロのメニューを拝見、これが見た途端に思わず噴き出してしまう面白さ、ほぼ全てのメニューの値段がクシャクシャっと消されて手書きで書きかえられています。しかもかなり安く(笑)「コーヒー 160円、ハムトースト120円、みつ豆100円、焼飯250円、ホットケーキ80円、チョコレートパフェ200円、ざるそば270円 etc」値段とメニューの豊富さに改めてビックリ、程なくして「いらっしゃいませ。」とお水を持って来てくれたご主人は寡黙な雰囲気ながらも背筋がピシッとしていてシャキッとした70歳を超えたぐらいであろうお方、余りにも安い為に食べ物は警戒して先ずは飲み物だけを注文(笑)「クリームソーダをお願いします。」「はい、140円でございます。」「えっ?」「恐れ入りますが前金制になっております。」いやぁ〜面白いですねぇ、場所柄 食い逃げ防止策と思われますがこのような喫茶店では初めてです。「お待ちどうさまです。」とテーブルに置かれたクリームソーダは若干小さめながらもとても真っ当なクリームソーダ、これが140円とは驚きです。これは何か頂かねばと「オムライス有りますか?」「はい、250円で御座います。」それにしてもオムライスが250円とはさすがに不安になってしまいます。「こちらスープで御座います。」なんと溶き卵の入ったカップスープ付き味も申し分有りません。「お待ちどうさまです。」と運ばれて来たオムライスは薄焼きの玉子にキチンと包まれたこれまた真っ当なオムライス、これが250円とは驚きの一言、クリームソーダとオムライスで〆て390円、𠮷野家の牛丼と殆ど変わりません(笑)雰囲気もマッタリのんびり良い雰囲気、地元の方がなんとも羨ましい限り、中々再訪が出来る場所では有りませんが、ご主人には末長く頑張って頂きたいですね。ご馳走さまでした。
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