ニュー王将


台東区浅草5丁目21番地、観音裏にひっそりとたたずむ「ニュー王将」さん。観音裏には魅力的なお店が多々有りますが、その中でも「ニュー王将」さんは昭和好きの私にとって、外観、内装、料理、全てが群を抜いて魅力的なお店です。観音裏と言ってもその場所は奥の奥、周辺にはお店らしいお店は全く無く、住宅街の路地裏にその何とも言えない魅力的な外観をしたお店は忽然と姿を現します。「何屋さん?」と聞かれると答えるのが難しいのですが、看板には「和・洋食・喫茶ニュー王将」と書かれています。まぁ何でも有り有りの地元の食事処、呑み処と言ったところでしょうか。本日は19時頃にお邪魔しました。おっ〜相変わらず魅力的な外観を保っています。この昭和を感じさせる雰囲気といい、青と赤の看板に黄色のハザードといった何とも言えないアンバランスさといい、たまりませんねぇ〜。店内も負けず劣らず魅力的、何十年も前から時間が止まったままの雰囲気です。全く統一感の無いバラバラのテーブルといい、メニューの雰囲気といいこのようなお店には中々お目にかかれるものでは有りません(笑)洋食系も有れば、刺身も有り、何でもござれのオンパレード、しかしながら厨房を取り仕切るマスターはあの浅草の名店「マノス」で修行された経験を持つお人故、その腕は素晴らしく何を食べてもハズレが無くとても美味しいのです。フロアを担当する奥様もシャキシャキッとして気持ちの良い方、それもまたこのお店の魅力のひとつです。「まずは、金宮のボトルを水割りでお願いします。」そうなんです。大好きな金宮が置いてあるのも良いんですよねぇ。魅力的なメニューが多すぎてアテを選ぶのにいつも時間が掛かってしまいます。うすらかつ、ソース焼きそばカニオムレツ、豚から揚げ、まぐろ刺身、ハムカツ…等々全く一貫性が有りません(笑)「まぐろの刺身と赤ウインナー炒めをお願いします。」実はその雰囲気からは想像出来ませんが、ここの刺身はそこら辺りの和食屋さんなんかには負けない美味しさなんです。出て来たそれは量もタップリ、脂ものって期待を裏切らない美味しさです。また赤いウインナーが泣かせるじゃありませんか!タコですよタコ!懐かしい味とその見えヅラ、子供の頃を思い出します(涙)いやぁ金宮がグングン進みますねぇ。〆には浅草で最強と評判のカツ丼をお願いしました。出て来たそれは最強の名に相応しく、どっしりとした重量感、ドンブリも通常より大き目で恐らく1.5倍程の量が有るのではないでしょうか。味ももちろん申し分有りません。女将さんがご常連さんとお話をされています。「最近取材の申し込みが多いけれど、みんな断っているのよ。だってうちは常連さん達で何十年も、やらせてもらっている店だからさぁ、常連さんが一番大事だし、あーだこーだされたく無いのよ。」最後に良い話を聞かせて頂きました。「ニュー王将」さんは味、雰囲気、接客の3拍子揃った名店です。ご馳走さまでした。

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