珈琲専門店エース











神田駅徒歩3分程、喫茶店の「珈琲専門店エース」さん。最近ポツポツと始めた喫茶店巡り、昭和風情漂う喫茶店をと検索をしていた時に気になるメニューに遭遇、そのお店がこちらの「珈琲専門店エース」さん、閉店時間が19時と早いが為に中々お邪魔する機会に恵まれませんでしたが、ようやく念願叶いお邪魔することが出来ました。神田という街は多くの呑み屋、食べ物屋が軒を連ねる激戦区、その地で長年営んでいるとは相当な魅力に満ちたお店であろうとの期待を膨らませお店へと向かいました。駅から歩くこと3分程、周りは飲食店もまばらな静かな通り、そんな通りの一角に「エース」さんは佇んでいます。いやぁその外観からして何とも言えない魅力に満ちていますね。オレンジとアイボリーのレトロ感溢れるストライプのハザード、店頭を照らす3つの白熱ライト、「世界の珈琲40種類」と題しダークな木札にひとつひとつ丁寧に書き込まれた看板やメニュー、その文字には白や黄色、赤やグリーンなどの色を巧みに使い分け、外観全体を何とも良い雰囲気に仕上げています。特徴的な文字のフォントもとても良いアクセント、これを構成した力はかなりのものと思われます。扉を引いて店内へ、外観の雰囲気を更にパワーアップした店内の雰囲気はこれまた素晴らしいの一言、昭和好きの私には堪りません。アイボリーの天井、壁、テーブルにアクセントはやはりオレンジ系の椅子と腰壁、ダークな木札に書かれた壁掛けメニューもとても良い感じ、テーブルに目を移せば全てにメニューがピシッと整えられ、お店の方の几帳面さが感じられます。取り敢えずメニューを拝見、またこのメニューのレトロ感と言ったら堪りませんね(笑)特にトーストメニューは何とも表現難しいブルーの色をベースに使い、写真と文字で構成、やはりここでも特徴的なフォントと色のセレクト、そして構成力の高さが光ります。オリジナルの「ブレンドコーヒー(400円)」と今回の最大の目的「元祖のりトースト(140円)」をお願いしました。モーニングがない代わりか午前中はブレンドコーヒーはお代わり自由という大盤振る舞い、サイフォンで入れられたコーヒーは納得の美味しさ、元祖と表現されているのりトーストはカリッと焼かれたトーストの耳を削ぎ落とし、バターをタップリと塗って少量の醤油を垂らし海苔を挟んだ逸品!これは初めて頂きましたが、えも言われぬ美味しさとはこの事かと言う感じです。元祖とうたっていますが、他で目にしたことが御座いません(笑)店内には音楽もテレビも無く、サイフォンのポコポコポコとお湯の沸く音がとても良いBGM となり落ち着きます。珈琲のお代わりを頼むと温めてある新しいコーヒーカップに入れて持って来てくれました。これもコーヒーへの拘りの証でしょう。次から次へとお店に入って来てはコーヒーをテイクアウトして行く方々をお見受け、これも他では中々拝見出来ない光景、と思えば懐かしい黒電話の音がジリリリィジリリリリィと、こちらもコーヒーの出前の電話と、「エース」さんの珈琲をこよなく愛する方々の多さを痛感しました。長年神田という激戦区で戦い抜いて来た強さを少し垣間見た気がしました。本日も良いお店に出会う事が出来ました。ご馳走さまでした。