大平屋酒店


品川駅港南口徒歩10分程、角打ちの「大平屋酒店」さん。ここ10年程で港南口は劇的に開発が進み、オフィスビルや高層マンション等が立ち並び綺麗な都会の一角という様相を呈していますが、所どころに昔ながらの雰囲気を残したままの呑み屋などが点在しています。「大平屋酒店」さんもそんな綺麗なビルの谷間を抜けた先に「まわりの再開発など私には関係ないわ」と言わんばかりに堂々と佇んでいる角打ちです。向かって右側が通常の店舗、左側が角打ち専用のスペースとなっており店舗で商品をセレクトして呑みスペースで頂く形式となっています。アテは乾きもの中心と一般的な角打ち形式、一言で角打ちと言えど店舗併設型、インショップ型、オリジナルのアテを提供するお店など様々な形式があるのでそれも角打ち巡りの楽しみのひとつです。冷蔵庫からラガーのロング缶を取り出し、レジ脇に置いてあったカワハギを1枚お願いして〆て360円とはやはり角打ちならではのお値打ち価格ですね。先客が2組程ワイワイガヤガヤお酒を愉しまれています。大平屋さんから海側奥の方にも沢山のオフィスビルがある関係か次々に顔を覗かせるサラリーマンも多い反面、興味が有るのですが…といった視線を投げ掛けながら通り過ぎる方々もお見受けします。一般的には中々入りずらいものですが、一度入ってしまえばそこは正にパラダイスですよ〜。角打ちでの一人呑みには他のお客さん達の会話が一番のアテとなります。「昨日の野球は…、家の息子がさぁ…、あの上司はね…」等々耳に入って来る会話の端々が酔いと共に良いBGMと化し、とても気持ちの良い酒場浴となります。これは大箱の酒場では中々経験出来ない、こじんまりした角打ち、酒場ならではの良さでしょう。是非またお邪魔させて頂きます。ご馳走さまでした。