くら島

呑ん兵衛の聖地 新橋の数ある呑み屋の中でもその外観からして異彩を放つ「くら島」。建物全体が昭和初期の匂いプンプンのお店です。昭和の匂い好きの私にはたまりません。一度入りたいと思いつつ、引き戸を引く勇気が無く、何度お店の前を通り過ぎたことか…本日は覚悟を決め、勇気を振り絞り引き戸に手を掛けました。(情けないことですが、大袈裟で無く真実です)引き戸が歪んでいてスムーズに開きません。これもまたたまりません(笑)。「ひとりですが、良いですか?」「ハイ。どうぞ」とご主人が言ってくれました。先客は常連さんがお一人のみ、ひとつ席をあけて隣に座らさせて頂きました。店内は入口左手に焼き場が有り、奥に伸びる10席程のカウンターと右側にテーブルが3卓程。外観に負けず劣らず昭和初期の作りと匂いに満ちたお店です。窓ガラスは模様の入ったスリガラス、もちろん木枠であることは言うまでも有りません。メニューには"日本酒 1級酒、2級酒"とある時から完全に時が止まっています。「まずはどうしましょう。」とご主人。「焼酎とソーダをお願いします。」(頼み方は事前に情報を仕入れておきました)コップに並々と注がれた金宮と瓶入りソーダ、氷とレモンスライスの入った小ぶりのグラスが出てきます。自分で好きな濃さに調節しながら呑み開始です。「あと、モツ焼きを3本タレでお願いします。」「あいよっ!」とご主人。メニューにはモツ焼き1本100円としか表現されていません。モツの種類を指定すれば、それを焼いてくれますが、あとはご主人が適当に見繕って焼いてくれます。とてもジューシーで美味しいモツ焼きです。常連さんが3名入って来ました。あとはご主人と常連さんの会話を聞きながらの温泉浴ならぬ酒場浴の始まりです。いゃ〜たまりませんねぇ この時間。これが酒場での大好きなひと時なんです。これが有るからひとり呑みはやめられません。常連さんが話し掛けてくださり、嬉しい限りです。勇気を出して引き戸を引いた甲斐がありました。「そろそろお会計をお願いします。どうもご馳走さまでした!」「こんな店だけど、良ければまた!!」と本当に有り難いご主人のお言葉。もちろんまた伺わせて頂きます!!

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