つるかめ食堂














新宿西口しょんべん横丁、もとい思い出横丁、創業60年近くの「つるかめ食堂」さん。こちらは以前から一度伺いたかったお店の一つ、念願叶ってのお邪魔となりました。横丁ブームの昨今、思い出横丁も戦後の闇市繋がりのダークで足を踏み入れ難いイメージから変化が見え、カメラ片手の観光客や若い女性などもちらほらお見かけするようになり、以前とは違う賑わいが生まれているように感じます。そんな中「つるかめ食堂」さんは創業60年近くを向かえる老舗食堂、昨年改築によって昔の風情は無くなったものの、改築後の仮設店舗もある意味当時を偲ばせるバラックのような(失礼!) 雰囲気漂う不思議な魅力を解き放っており、昭和好きな私にとってはとても良い感じです。仮設店舗と表現したのはこの改築には色々と問題が起こり、結果建築許可が下りずに今の仮設店舗としての営業になってしまったよう、女将さんはとても悔しがっているようです。店内は奥の壁際に厨房を構え、前に8席程のカウンターとテーブル4卓程の思い出横丁らしい小じんまりとした広さ、これでも横丁に数ある店舗の中では広い方でしょう。フロアはお母さんがお一人で切り盛りされています。「まずは瓶ビールお願いします!」「瓶は何でも良いかしら?」「あっ、出来ればサッポロで!」「ハイ、ラガーね!」嬉しいですね大好きな赤星、やはり赤星は美味しいですね。以前から頂きたいと思っていたメニューをオーダー「 バカコンポジャにトルティジャ、それとソイのあたまを!」「ハイ!ポジャ、トルティ、ソイヘッド一丁!」オーダーを通す時の女将さんはまた一段とシャキッとして良い感じです。まずはポジャ、女将さんがニコニコして「これはねスペイン料理でうちのお父さんが考えてね、とても美味しいのよ!中に入っているのは牛スジ、それをササミで巻いて揚げてあるの、 本当に美味しいんだから!」と、仰った通りカラッと揚がって、淡白なササミと牛スジの旨味のコラボレーションがとても美味しい逸品、トルティジャはトマトと玉葱の玉子炒め、ピリッと胡椒が効いて濃い目の味付けがビールとの愛称抜群、とても良いアテとなります。そしてソイのあたまは正に豆と挽肉のカレーのルー、ハムが添えられており細かな気遣いを感じます。ここらで酎ハイにスイッチ、美味しいアテのせいかグングンお酒が進みますね(笑)「バカでアホでフラメンキンをお願いします。」こちらは薄切りの牛肉を巻いて、から揚げ風に揚げたアテ、ニンニクが効いて申し分ありません。こちらの噂は前々から耳にしていましたが想像以上の素晴らしさ、お邪魔できて大満足の夜となりました。ご馳走さまでした。